先日書いたブログに,四方田さんの本をあげた。
その本のなかに,こんな文章がある。
>病人は俳句をよくし,囚人は短歌に秀でると,なかば冗談めかして
>教えられたことがあった。
>闘病生活を続けていると,健康時にはなかなか気づかなかった
>四季の変化が,病室の窓から観察できるものである。
>・・・・・
>俳句が目の前の光景をスナップショットのように切り取るとすれば,
>俳句よりも下句の分だけ長い短歌は,そこに喪われしものの
>映像と内面的な注釈とを加えることができる。
なるほどと思ってしまう。
そしてそこに紹介されている,重信房子の『ジャスミンを銃口に』という
短歌集のなかから紹介されている句は,なんだか政治の闘士とは
ちょっと違う女のさらの気持ちがあふれているようで,切なかった。
こんど,この短歌集,図書館でリクエストしてみたい。
外は雨。
これから激しくなるそうだ。
少し待って,出かけよう。